秋津レークタウンのスーパー前の飲食店建物は建築協定違反です。建築・営業に反対しています。
また、この建物に対する行政の建築確認処分の審査には重大な瑕疵があり、取消を求めています。

平成20年12月4日に原告らが熊本地方裁判所に提出した準備書面です。
(被告の平成20年11月17日「第1準備書面」(このHPには未公開)への反論です。)
(印刷をなさりたい方はこちらより.PDFファイルをダウンロードしてください。なお、本訴状に添付した甲号証
による書証は個人情報を含みますし、ご希望を検討させていただき回答しますので、一応ご連絡ください。)


 平成20年(行ウ)第9号 建築確認処分取消請求事件
 原   告   佐 藤    上 外5名
 被   告   熊本市

             
準 備 書 面 (3)
                                 平成20年12月4日

 熊本地方裁判所民事第2部合議B係 御中

                    〒861-2105 熊本市秋津町秋田3442-40
          (送達場所)   原   告   佐 藤    上
                            電 話 096-365-6218
                            FAX 096-365-6218
                            mail noboru@laketown.pc-door.com

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 本案についてさらに主張する。なお,本案前の主張は,基本的に訴状及び準備書面
 (1)のとおりであるが,今後逐次補充する。

第1 原告らの本訴えの再確認
 (1) 被告の第1準備書面14頁「5 まとめ(1)原告らの主張の要点」には誤解
  がある。原告らの本訴えの要点は,繰返し述べているように,建築基準法第6条
  4項が,建築基準関係法令として都市計画法上では,第29条1項及び2項,第
  35条の2第1項,第41条2項,第42条,第43条1項並びに第53条1項
  等に適合していることを条件としている以上,建築確認処分が適法であるために
  は,土地用途の適合性が適法でなければならないのは言うまでもない。そこで,
  ①建築主事は,本件建築確認(テナントの中華料理店入居に伴う建築計画変更)
  において,建築基準法第6条4項に定められた建築基準関係規定に含まれる土地
  用途の適合審査をしていないというのであるから,同処分自体が違法であり,取
  消されなければならないこと,そしてもしくは,②たとえ当初建築確認(訴外会
  社自営の焼鳥屋建物の新築)に係る土地の用途(の適法性)に関する市長の判断
  ・処理を本件建築確認の土地用途の適合審査に流用すると解釈しても,当初建築
  確認の際の市長の(都市計画法第42条ただし書「許可を要しない」との)判断
  ・処理自体に違法があるのであるから,これに依拠して建築主事がなした本件建
  築確認には瑕疵があり,同処分は取消されなければならない,というものである。
  (③行政の裁量権の濫用又は逸脱については,今後必要に応じて主張する。)
   そして,右①については,建築審査会における審査請求人の反論書(甲第23
  号証)に対する公開口頭審査の弁明(甲第24号証),及び裁決書(甲第10号
  証)等で明らかなように,建築主事は,本件建築確認は「当初建築計画の変更に
  係るもので,土地の用途等については審査の対象外である。」と主張し,同審査
  会も「本件処分では,建築物の用途の適合性等については処分庁の審査の範囲外
  であり,当建築審査会の判断の対象外である。」と断じているのであるから,「土
  地用途の適合審査をしていない。」という事実には疑う余地がない。市長がなし
  た「当初確認の変更であるから審査を要しない。」との判断も,被告が提示した
  当時の新聞報道で明らかである(乙第5,6号証)。結局,同事実については,
  原告らと被告の間にあらそいはない。
  また,右②については,原告らが訴状,準備書面(1)等で述べた各理由によ
  って,本件建築確認処分に瑕疵あるを主張しているものである。被告の第1準備
  書面で本案の反論があるので,次の第2 においてさらに補充し主張する。
 (2) 被告の第1準備書面14頁「5 まとめ(1)原告らの主張の要点」②(建築
  協定に関する原告らの主張)について,原告らは建築協定に関しては,建築審査
  会で主張したこと(県知事が開発行為の許可に際して,〔都市計画法第79条に
  基づく〕付加条件として,建築協定の締結を必須としたこと)及び民事訴訟判決
  で認定された行政の関わりの事実について触れたが,これは本訴えで重要な「開
  発許可に係る予定建築物」を確認する上での判断材料になるからである。第2
  で述べるが,原告らは被告が言うようには,本訴えの趣旨である建築確認の取消
  しを求める直接的な理由に建築協定を挙げて主張してはいない。行政不服審査法
  は,「行政庁の違法又は不当な処分」に対して不服申立てができると定めている
  ものの,行政事件訴訟法によっては裁判所に「行政行為の不当性」の判断は求め
  がたいことを承知しているからである。しかし,被告第1準備書面には建築協定
  について誤解と偏見があるので,これに対する原告らの見解を第3 で述べる。

第2 土地の用途(の適法性)に関する市長の判断・処理の違法性について
 1 都市計画法第42条1項の解釈
 (1) 秋津レークタウンのA地区における建築制限について,原告らが準備書面(1)
  に述べたように,被告は,計画建物は「都市計画法第34条の『1号店舗』に該
  当する。」「他の市街化調整区域で許可の前例がある。」「『手引き』によらずに処
  理した。」「駐車場を区画分割して新築することは法的に問題ない。」「A地区は『第
  二種中高層住居専用地域』に該当する。」「開発工事が完了すると開発区域ではな
  くなる。」「開発後は市街化調整区域でなく市街化区域として扱う。」さらには,「こ
  れらは行政の裁量権である。」等を根拠に,都市計画法第42条1項ただし書許
  可を要しない,と主張してきた。そして,被告第1準備書面では,「本件の焼き
  鳥店や中華料理店は店舗であり,これは本件開発許可に係る予定建築物であるか
  ら,当該許可は不要である。」との主張がされている。
 (2) 原告らが,秋津レークタウンの土地の用途を含めて記載のある,県知事指定の
  建築制限(甲第3号証。添付文書)について,法的根拠を明確にするよう釈明を
  求めたところ,「求釈明への回答書」での被告の回答は,「どのような経緯,根拠
  で添付されたかは明らかではないが…都市計画法第79条の都市計画上必要な条
  件として付したものであろうと思料される。」というのであるから,右(1) の被
  告の主張は,県知事がなした開発行為の許可及び開発工事の検査済証の交付に伴
  う(当時の)県知事指定の建築制限の経緯,根拠に基づくものではなく,当初建
  築確認に際し,または本件訴えに当たり,被告が思量し,あるいは独自に解釈し
  た主張であると解される。
   都市計画法第42条1項は「何人も開発許可を受けた開発区域内では,第36
  条第3項の公告があつた後は,当該開発許可に係る予定建築物等以外の建築物を
  新築してはならず,…」と定められ,「予定建築物」はその用途等を元に開発許
  可に当たって都市計画法第33条で技術基準が定められるのであるから,当然既
  に確定しているもので,開発後に後付けの解釈が存在するのではない。店舗用地
  にどのような店舗が立地されるのか,どのような根拠で「開発許可に係る予定建
  築物である。」「許可を要しない。」との判断をするのかが問われるのであって,
  中核市ではその指定日以降,県知事のなした許可,検査済証の交付,建築制限の
  指定等の行政行為はすべて市長がなしたものとみなされるものである以上,県知
  事のなした行政行為を正しく引継がなければならない。右経過のような曖昧な根
  拠で店舗なら何でも建築できるかのような独自の解釈は許されるものではない。
 (3) 被告は第1準備書面において(7頁下段から上3行目),都市計画法42条の
  趣旨について,「開発許可に係る予定建築物以外の建築物が建築されることによ
  り,開発許可が目指すところである開発区域の秩序ある整備が困難となることを
  防ぐことであり,…」と主張しているが,同条1項は,被告の指している開発整
  備途上における建築制限(完了の公告前の建築制限は別途同法第37条に定めが
  ある。)のことではなく,秋津レークタウンの場合で言えば,平成5年6月21
  日,第3工区について同法第36条3項の公告があったことをもって最終的に全
  工区の開発工事が完了し,ついては,開発後の(市街化調整区域であるから,市
  街化を抑制しつつ)開発許可制度の規制の効果を確保する趣旨である建築制限が
  定められているのである。
   翻って開発許可制度の趣旨は,原告らが準備書面(2)でも述べているように,
  開発許可に当たっては,都市計画法第30条に基づく開発許可申請時の予定建築
  物の用途,敷地の規模,配置等の申請内容に総合的な検討が加えられ,同法第3
  3条各項による技術基準,さらに同法施行令第25条から同第29条にわたる技
  術細目の定めるところに基づいて,道路,排水施設,公園等の公共施設及び周辺
  地域住民の生活の為の公益的施設等が適正に設計・配置されている。特に加えて,
  市街化調整区域では都市計画法第34条各号に該当する開発行為でなければ開発
  許可がなされない等,厳しく制限されている。したがって,開発工事の完了後に
  開発許可に係る予定建築物以外の建築物が立地されると,開発許可制度による規
  制の効果が著しく失われるので,都市計画法第42条1項によりこれも厳しい建
  築制限が定められている。ここに,原告らが準備書面(1)7頁で引用した最高
  裁藤島昭裁判官の開発許可と検査済証の関係を思い起こせば,(当初の)開発許
  可時の予定建築物がどのようなものであるか,を確認し,尊重することがいかに
  重要であるかが理解できる。
2 本件建物が「開発許可に係る予定建築物」であるかどうか
 (1) 原告らが準備書面(2)で述べているように,県知事指定の建築制限(甲第3
  号証)の店舗用地における建築物の用途に示されている「店舗」は開発許可に係
  る予定建築物か,個別に都市計画法第42条1項ただし書許可を県知事から得た
  ものと解する外ない。しかし,この店舗用地には開発許可に際して床面積1,5
  00㎡以下の形態制限を課し,実際に建築された同用地のスーパーマーケットは,
  当時の大規模小売店舗法(昭和48年法律第109号)に基づく店舗面積で1,
  549㎡と監督官庁(熊本県及び経済産業省)に届出されており,これに荷捌き
  場等の店舗面積に含まれない部分を含めて,建物面積2,032㎡となっている
  のであるから(甲第16号証),建築基準法上の床面積と大規模小売店舗法上の
  店舗面積の定義の違いがあるとはいえ,どちらにせよ既に大幅に同店舗用地にお
  ける県知事指定の建築制限を超えている。つまり,開発許可に際して検討の上決
  定された店舗用地での予定建築物は,スーパーマーケットだけで占められ,新た
  な店舗を立地できる余地は開発許可に当たって設定されていない。同店舗駐車場
  内に別棟を新築して業種の異なる飲食店を営業し,これを予定建築物と解釈する
  のでは都市計画法第42条第1項の建築制限の定めを無視するものであり,無法
  状態に陥る。
   被告は,原告らが焼鳥屋等は許さず,スーパーマーケットしか立地を認めない
  との主張をしているかのように捉えているようであるが,そのような個人的な嗜
  好,感情で本訴えを提起しているのではない。本件建物が都市計画法第42条た
  だし書に定めるように,県知事(市長)が「当該開発区域における利便の増進上
  若しくは開発区域及びその周辺の地域における環境の保全上支障がないと認め」
  許可したときには建築が可能になるのであるから,そのような建築許可の申請が
  あれば都市計画法,行政手続法または条例等の法令に基づき,あるいは開発審査
  会の審査を経る等,正しく行政処理をなすべきである,と主張しているのである。
 (2) 建築確認申請に係る建築物と「予定建築物の用途」とを比べた場合,建築
  基準法でいう「用途」は(飲食店は店舗であるからと)同一であっても,開発許
  可の内容とされている「予定建築物の用途」に鑑みてこれと異なると判断され
  る場合,それは予定建築物ではない。
   都市計画法第34条では,同33条各項の技術基準の定めにかかわらず,市街
  化調整区域に係る開発行為については同34条各号のいずれかに該当すると認め
  る場合でなければ開発許可をしてはならない,と定めており,このうち店舗につ
  いては「主として当該開発区域の周辺の地域において居住している者の…日常生
  活のため必要な物品の販売,加工若しくは修理その他の業務を営む店舗」,いわ
  ゆる「1号店舗」であることが開発許可の条件であるから,このように店舗でも
  許可の対象にならないものがある以上,店舗ならどのような店舗でも予定建築物
  である,と解すことはできない。
   そして,県知事が適用した熊本県の「市街化調整区域の許可基準」(甲第46
  号証5-2~5-3頁)によれば(熊本市の「手引き」でもほぼ同様の基準を定
  めているが),業種として,総務省の定める日本標準産業分類による一般飲食店
  を基準にしているのであるから,原告佐藤上らが開発審査会反論書(甲第39号
  証。9頁)で主張しているように,焼鳥屋は遊興飲食店であり,「1号店舗」に
  は該当しないのであるから,これを予定建築物とは解せない。また,店舗部分の
  延べ床面積は150㎡以下であること,申請者自らが営業を営むこと(中華料理
  店はテナントである。),等の制限にも当てはまらず,このような店舗のための開
  発行為の許可はできないこととなっている以上,同仕様の建物が既設開発区域内
  の店舗用地に許可なく建築できると解すことのできる根拠はない。
   被告主張引用:(甲第33号証15頁下段から上に10行目)
     「平成19年9月27日に法第34条を根拠として許可不要と判断した。」
 (3) 被告の「飲食店は店舗であり,本件開発許可に係る予定建築物であるから,当
  該許可は不要である。」の主張は,一種の用途地域的な土地の用途に幅を持たせ
  た着想であるが,都市計画法第41条1項による建築物の形態制限ではA地域に
  は用途地域が想定されていない以上(被告は「第二種中高層住居専用地域が適用
  されるから飲食店は用途に適合する。」と主張しているが,A地区の建築物の形
  態制限に当たり,用途地域を想定すると,商業地区に一般住宅等が建築可能にな
  る余地が生じることから,これを防ぐために,主に住民の閑静な居住空間と,地
  域住民の日常生活に必要な公共施設,公益的施設等の用地の確保を目的とした開
  発行為において,開発申請及び許可に当たって行政の県知事と開発行為の許可申
  請者の住宅生協が協議し,意図してこのように設定されたものと解される。),し
  たがって,被告が市街化調整区域における厳しい建築規制の制度を甘く解釈する
  のは失当である。
   被告主張引用:(甲第33号証2頁下段から上に6行目)
     「今回の場合,開発許可条件として検査済証に記載された当該開発区域に
    認められた建築物の用途(店舗),規模(1,500㎡以下)から,当該開
    発区域に想定された用途地域は,当時の第二種住居専用地域,現在の第二種
    中高層住居専用地域であり,その用途地域には焼鳥屋の建築は認められてい
    るものである。」
   被告主張引用:(甲第33号証15頁17行目)
     (審査請求人の「秋津レークタウンは市街化調整区域であり,市街化を抑制
     すべき区域であることについて,イエスかノーかの確認の求め」に対し)
     「ノー。秋津レークタウンは市街化調整区域であっても,一度開発許可を
    受けた区域であるため,検査済証に記載された建築の用途,規模から当時の
    第二種住居専用地域,現在の第二種中高層住居専用地域が想定されていると
    考えている。」
 (4) (都市計画法第79条に基づき)開発行為の許可に際して県知事が付加した条
  件(甲第1号証)に,「1.建築協定を速やかに締結すること。内容に当っては
  本職と協議すること。」があり,これは建築協定の作成,内容に県知事が関わる
  ことによって,建築協定に定める土地の用途制限と,開発許可に係る予定建築物
  が同法第33条の技術基準に適合するようとの目的が,許可権者に十分把握され
  ていたことを示すものである。すると,予定建築物の用途は建築協定の中身と同
  じでなければ不合理である。(焼鳥屋,中華料理店でなくとも)スーパーマーケ
  ットとは別棟の建築物が予定されているのなら,開発行為の許可申請者であり,
  当時ただ一人の建築協定原協定者である住宅生協が県知事と協議しながら作成し
  た建築協定にも同趣旨の定めがある筈であるが,そのような定めはない。つまり,
  開発行為に関する工事の検査済証に添付された県知事指定の建築制限(甲第3号
  証)の冒頭の文面,「開発許可の条件として,建築協定を締結すること,を付し
  ているが,建築協定が廃止となった場合においても以下の条件を遵守すること」
  に鑑みても,開発区域の店舗用地での店舗は,「スーパーマーケット」以外には
  予定されていなかったものである。右経過から,建築協定の内容と県知事指定の
  建築制限の内容は予定建築物を判断する上で密接に関係しているのであり,県知
  事が開発許可に当たって,建築協定の締結を義務化(甲第46号証。5-13頁)
  しているのも,原告らが私人間の契約である建築協定の効能を行政に力説するの
  も,このような重要な意義があるからである。
 (5) 建築審査会委員長は,同審査会委員が審査請求を審査するに当たり,市長が都
  市計画法第42条1項ただし書「許可を要しない」と判断・処理したとの確証が
  なく,根拠が不明であったから,改めて公文書(平成19年9月6日付,建審発
  第20号)で回答を求めたのである。そして,この回答は「事前調査報告書に記
  載された建築物の主たる用途である『飲食店』については,都市計画法第42条
  第1項に規定する用途の変更には該当せず,同条に基づく許可は必要ないと判断
  した。」(甲第10号証。建築審査会裁決書に添付された平成19年9月7日付,
  開景発第000531号)というものであった。
   都市計画法第42条1項の文脈上,右市長の回答文の「用途の変更には該当せ
  ず」というのは,「建築物の用途を変更して予定建築物以外の建築物としてはな
  らない。」との定めについて述べたものと解する外ないが,本件建物(飲食店)
  は既設スーパーマーケットとは別棟であり,構造上明らかに建築物の新築である。
  大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)に定める大規模小売店である
  既存スーパーマーケット店内,同一建物内に飲食コーナーやテナントが入居する
  場合のような錯誤をしているものと解されるが,このような事実に基づかない行
  政の判断・処理はあまりに稚拙であり違法である。
 3 結論
   結局,たとえ当初建築確認(訴外会社自営の焼鳥屋建物の新築)に係る土地の
  用途(の適法性)に関する市長の判断・処理を本件建築確認の土地用途の適合審
  査に流用すると解釈しても,当初建築確認の際の市長の(都市計画法第42条1
  項ただし書「許可を要しない」との)判断・処理自体に違法があるのであるから,
  これに依拠して建築主事がなした本件建築確認には瑕疵があり,同処分は取消さ
  れなければならない結論に帰結する。

第3 被告の「建築協定」についての解釈に関して
 (1) 建築協定が私人間の民事上の契約である点は,原告らも被告と見解を異にする
  ものではない。被告の提示した建築協定違反事案に関する大阪高裁の判決文(乙
  第11号証)が何を証明しようとするものか不明であるが,かえって同判決でも,
  建築基準法第4章に定められた,建築協定の目的を遂行するために,土地の所有
  者等の代表たる建築協定運営委員長の権限・職責が正しく詳細に説示してある。
  被告が訴外会社に指導したような,町内自治会長ないしは一人協定制度の原始協
  定者である住宅生協の理事長が,建築協定上の土地の所有者等の代表たる権限を
  有するかのようなことを証明する内容のものでは一切ないことは明白である。そ
  うであればこそ,本件建物(焼鳥屋)に係る民事訴訟の判決理由中,「被告は,
  飲食店用の建物の建築にとりかかるに当たって,平成18年5月ころ,再度建築
  指導課と事前協議を行ったが,その際に,自治会長及び住宅生協の理事長の同意
  書を取り付けて,これを建築確認申請書に添付するよう指導された。そこで,被
  告は,同会長らから本件同意書の交付を受けた上,これを建築確認申請書に添付
  して,熊本市から建築確認済証の交付を受けた。」(熊本地裁平成18年〔ワ〕第
  1113号建物撤去請求事件。平成20年6月26日判決25頁26行目。)と,
  行政の民事への関わりの事実が認定されており,このような行政指導をすべきで
  はなかったのである。結局,建築基準法第74条2項において準用する同法第7
  0条3項に定められた,土地の所有者等の全員の合意を得た上,特定行政庁(市
  長)の認可,公告等の手続きが条件とされる「建築協定の変更」に実質的に等し
  い事案となる当該違反建築物の建築確認申請に対して,熊本市建築協定条例(昭
  和46年条例第10号)を定め,かつ当該建築協定の認可,公告をなした当事者
  である市長は「建築協定に違反しており,係る建築物は,是正措置の要求等民事
  上のあらそいになる。」との注意喚起をする等の適正な行政指導をすべきであっ
  た。または,それができないとしても,訴外会社に対しては,原告ら住民への姿
  勢と同様に(中立の立場で)「民民間の建築協定には行政は関わら(れ)ない」
  との態度を貫くべきであった。(事実,訴外会社は「建築協定に違反すると指摘
  されていれば着工しなかった。」と述懐している。)
 (2) なお,建築協定に関しては, 第2 において「開発許可に係る予定建築物」か
  どうかの判断について,当時の開発許可権者である県知事が開発許可に当たり付
  加した条件(都市計画法第79条による。)「建築協定を早急に締結すること,そ
  の内容について本職と協議すること」に鑑み,当該店舗用地の予定建築物は建築
  協定の内容に沿うものであることが容易に推認されることを指摘している。つま
  り,県知事は当然のこととして建築協定の定める建築制限に重きをおいて行政を
  なしたものである。また,国会においても,建築基準法改正時(「一人協定」制
  度導入の規定の新設等)の参議院建設委員会の議案審議で,建築協定の運用につ
  いては「特定行政庁において十分指導しておる。」(建設省住宅局長)ことが当然
  のように求められているところであり,(甲第44号証。2頁下段より上4行目)
  国土交通省の「都市計画運用指針」及び「開発許可運用指針」でもその活用意義
  を高く位置づけられ,さらに既設店舗であるスーパーマーケットは,大規模小売
  店舗立地法(平成10年法律第91号)に係る「大規模小売店舗を設置する者が
  配慮すべき事項に関する指針」(甲第45号証)でも,「これら(建築協定)に定
  められている事項に建築計画を合致させること…」(22頁14行目)と関係行
  政機関,業者等の努力・協力が求められている。本件に係る建築審査会及び開発
  審査会の裁決書に付記された意見でも「特定行政庁はこれを尊重することが望ま
  れる。」「建築協定は純然たる私人間の契約とは性質が異なり,行政もその内容を
  担保するためには協力することが求められる。」とも指摘されている。近年住民
  主体のまちづくりが唱えられ,特にどの都市でも市街化調整区域においては,中
  核に地区計画及び建築協定制度が据えてあり,熊本県が定める「市街化調整区域
  における大規模な開発行為の取扱方針」(甲第46号証。5-13頁)において,
  「原則として開発完了後すみやかに建築協定を締結すること」を開発許可の条件
  としているのに(実は熊本市も同様の方針を手引きに載せているが)ひとり被告
  だけが何故に「(住民が)スーパーマーケットしか建てさせないという制限を建
  築協定で行うのは自由であるが」(被告第1準備書面5頁下段から上6行目)等
  と建築協定に背を向け偏狭な行政姿勢をとるのか,この行政の指導によって建築
  協定を締結した開発区域,市街化調整区域である秋津レークタウンに居住環境を
  得た市民・住民にとっては何とも心許なく,不可解でならない。

                               以 上
 このホームページは、「秋津レークタウン建築協定を守る会」が公開しているものです。ご質問などございましたら次までご連絡ください。 〒861-2105 熊本市秋津町秋田 3442-40 佐藤上(さとうのぼる) 電話: 050-3664-1706 電話(携帯): 080-5245-3100 メール: noboru@laketown.pc-door.com (ついでに私佐藤のPCお悩み相談処のお店の宣伝も…!! http://pc-door.com/ どうぞおいでください)